科目名 | 生命化学1 |
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配当年次 | 3年次(A期) |
単位数・科目 | 2・選択 |
曜日・時限 | 月曜2限、火曜1限 |
担当教員 | 杉本 直己 |
講義方法 | 教科書を中心にプロジェクターによる映写と板書を活用して講義する。演習も行う。 |
概要 | 生命現象を分子レベルで化学的に説明するのが生命化学である。この観点から、生命化学の講義では、生命現象に関与する化学物質のうち、セントラルドグマに関連する核酸とタンパク質などを対象として、構造、物性、相互作用および機能を分子レベルで定量的に解説する。特に、生命化学1では、生命分子を取り扱う上で重要な物理化学概念や手法をまず解説する。次にその手法を用いて、核酸やタンパク質の基本的な構造や性質を説明する。さらに核酸やタンパク質のの安定性や機能を定量的に取り扱い、生命分子を物理化学的に「知る」ことの重要性を解説する。 |
講義の目的と学生の理解・達成目標 | 核酸やタンパク質の構造、相互作用および機能を定量的(物理化学的)に取り扱えることを目指す。 ・核酸やタンパク質の構造と機能の関係を理解する。 ・エネルギー、エンタルピー、エントロピーの観点から、核酸やタンパク質の安定性を取り扱える。 ・基本的な専門用語を英語で理解する この授業で習得・向上できる社会で役立つ能力 C論理的に思考する能力 E問題を発見する能力 |
関連学問 |
生物 化学 物理 |
関連分野 |
生命 環境 医療 創薬 新素材 ファインケミカル 分析 エレクトロニクス 食品 マネジメント |
成績評価 | 基本的には定期試験、小試験、レポートおよび出席の結果によって総合的に評価する。10回以上授業に出席しなければ成績は評価しない。 |
講義構成 |
1.生命を定量的に化学するーナノとバイオの融合 2.細胞内の化学反応 3.生体反応と熱力学1:エネルギー、熱、仕事 4.生体反応と熱力学2:生体反応のエントロピー、エンタルピー、自由エネルギー 5.生体反応と熱力学3:生体反応の平衡状態の温度変化、圧力変化 6.生体反応と反応速度解析1 : 生命分子の反応速度と反応次数 7.生体反応と反応速度解析2 : 生命分子の高速反応の速度解析 8.核酸の構造と機能1:核酸の成分と構成、DNAとRNAの一次構造、合成法 9.核酸の構造と機能2:二次構造、三次構造、安定性とエネルギー 10.核酸の構造と機能3:核酸の安定性予測、構造情報に関する実験法 11.核酸の構造と機能4:核酸の特異構造、変性と復元 12.タンパク質の構造と機能1:立体構造、ぺプチド鎖の曲がり方、球状タンパク分子 13.タンパク質の構造と機能2:酵素の性質、分類、触媒機構 14.タンパク質の構造と機能3:酵素反応の速度論、反応阻害、アロステリック酵素 15.核酸とタンパク質の相互作用 |
教科書 | 「生命化学」杉本著(丸善) |
参考書・資料 | 講義の都度、紹介するので、興味のあるものを参考にすること。 例えば、「遺伝子化学」杉本著(化学同人)、「生命科学のための物理化学(下)」アイゼンバーグ・クロザース著、西本・影本訳(培風館)など |
備考 | 本講では、質疑応答および演習を頻繁に行なうので、充分な自宅学習の必要がある。なお、本講に引き続き、生命化学2(B期)(前)を履修することが望ましい。 |