一年間の進歩

 少し前まで1年生だった2期生たちですが、2年生になってより高度な実験に取り組んでいます。

 ある2期生が「自分たちは授業でわからなかったところを先輩にいろいろ教えてもらっていたが、2年生になって後輩に質問される立場になった。恥ずかしくない先輩にならないと。」と話していましたが、みんなそういう意識があるのか、実験での動きが昨年までとは違います。 例えば、1年生のときには一つひとつ次の操作を教わりながら実験していた学生たちにも、自分で次を考えながら手際よく実験を進めていく姿勢が見られます。

 1期生が2年生になったときもそうでしたが、春は、「学生たちの1年間の進歩」を感じる季節ですね。

 下の画像は2年生の実験の様子です。なお、1−2年生の実験は、3つのグループに分かれて3つのテーマ(【ナノバイオ実験】【ナノ実験】【バイオ実験】)に順番に取り組んでいきます。

【ナノバイオ実験】ペプチドの合成(ペプチドは医薬品にも使われる生体高分子です。画像はアミノ酸を連結させていく操作をしているところです。)
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【ナノ実験】有機化合物の合成(自分たちで合成した化合物を、反応混合物の中から抽出という操作で取り出しているところです。)
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【バイオ実験】遺伝子クローニング(大腸菌に導入するDNA分子を作製しているところです。)
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1年生の実験

 先々週から新年度の授業がはじまっています。2年生や3年生もフレッシュな気持ちで新しい学習に取り組んでいると思いますが、やはり、一番どきどきしているのは1年生でしょうか。

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 上の画像は本日行われた1年生の実験科目「ナノバイオラボベーシックA」のバイオ実験の様子です。テーマは大腸菌の遺伝子組み換えなので、バイオテクノロジーに興味がある学生にとっては特にやりがいのある実験だと思います。(この機会に原理もしっかり学んでくださいね。)

 実験も2日目ということで、だいぶ打ち解けあった雰囲気で、順調に2人1組の実験をこなしている様子でした。この2週間で、もうみんな、マイラボで結構話をしたりしてすでに仲良くなっているようです。

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 こちらはナノバイオ実験でデータ解析に取り組んでいる様子です。実験は、原理を理解したり、実験操作を習得することも大事ですが、実験結果をきちんと解析できるようになることも同じように大事ですので、みんながんばってね。この実験で身につけるExcelの表計算やグラフ作成は、これからいろいろなところで役に立ちますよ!

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 ナノ実験では、カラムクロマトグラフィーという、混合物を分離精製する実験をしています。将来は医薬品などを合成するスキルを身につけたい!というような方には基本となる実験技術です。また、この実験を通じて、溶媒の性質や、物質間の相互作用など、生命化学の基礎知識を身につけることができます。奥深い実験です。


マイラボ誕生のはなし

 1年次から学生一人ひとりに専用デスクが用意される、自由学習スペース「マイラボ」。FIRSTのユニークな特徴の一つで、毎日、退出時間の20時頃まで熱心な学生たちの姿が見られます。(下の画像が「マイラボ」です。)

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 施設見学に来られる行政や企業の方々にも印象的なようで、「自分の学生時代にこういうのがあれば・・・」「もう一度大学に入り直したい・・・」という声をよくお聞きします。

 また、「マイラボはどこかの外国の大学を参考にしてつくったのですか?」という質問もよくいただきます。ひょっとしたらどこかに同じような施設をもつ大学があるのかもしれませんが、答えは「いいえ。」です。マイラボは、当時の若手教員陣がFIRSTの構想を練る中で、共通の「大学生のときの体験」と「教員としての経験」から生まれたアイデアなんです。

”大学には自分の教室や席がなかったので、自分の居場所や勉強場所を見つけるのに苦労した。” (大学生にも、自分のデスクがある方がいいのではないか?)

“学生が4年生になると研究室に配属されるが、研究室で学生に指導した内容は、3年生までの講義と比べて何倍もよく吸収してくれる。”(1年生のときから、研究室に配属されているかのように学生のそばにいて指導できれば、優秀な人材が育ってくれるのではないか?)

 このような、教員たちが抱いていた理想を実現すべく、教員研究室のとなりにマイラボが生まれたのです。

 最後に、マイラボという名前の由来ですが、”学生が研究室にいるかのように・・・” というところから「ラボ(研究室)」と名付けられています。

 このマイラボで、いろいろな発想や、同級生の絆、先輩・後輩の信頼関係など、たくさんの大切なものが生まれると期待しています。


入学試験成績優秀者に証書

 本日、入学試験を優秀な成績で合格、入学したとして、1年生の湊竜次君(奈良女子大学附属中等教育学校)に授業料免除者証が縄舟学部長から授与されました。学部長の激励に、礼儀正しく答えていたのが印象的でした。1年間の授業料が免除されますが、前期の成績が良くないと後期の免除が無くなってしまうかもしれないので、油断せずに頑張ってくださいね!

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授業料免除制度についてはこちら

http://kobe-konan.jp/admissions/exemption.html


3年生実験の紹介(1)

 時の経つのは早いもので、一期生たちももう3年生です。彼ら・彼女ら自身も「時の経つのは早い」と驚いているようです(そう感じるようになったら、立派におじさん・おばさんの仲間入りです)。

 さて、その3年生たちは、専門的な実験に取り組みはじめています。週3回×15週にわたって、ひとつの実験テーマに取り組むのです。しかも、教科書や参考書に載っているような既知の内容だけでなく、テーマによっては、まったく未知の事柄に挑戦することもあります。今後、このブログを通して、いくつかのテーマを紹介していきたいと思います。

 ただし、未知の事柄にチャレンジするテーマについては、論文発表や学会発表を通じて成果が公表されるまでは、内容の詳細をここに書くことはできません(企業秘密みたいなものですね)。そのため、あまりわかりやすく紹介できないかもしれませんが、ご容赦ください。

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 画像は、長濱先生指導のバイオ系テーマに取り組む3年生の様子です。一番手前の学生のテーマは「ガン細胞の細胞死を誘導する糖類に関する研究」だとか。自然界にある植物などから、ガンの薬になる可能性のある物質を探し出したり、ガン細胞への作用を調べたりする.....未知のことにチャレンジする面白さがあるだけでなく、社会的意義も大きいやりがいのあるテーマですね! 他の2人のテーマもスゴい!ので、機会があれば詳しく紹介していきたいと思います。