1年生による学部紹介(1)

 出願期間にも突入し、いよいよ大学入試まで約1ヶ月。受験生のみなさんの大学選び・学部選びも、ついに最終決断の時期ですね。

 フロンティアサイエンス学部に興味はあるけど、まだ迷っているという方。この学部では見学や学部説明を常時受付しています。百聞は一見にしかず。ぜひご来訪下さい(連絡先は学部ホームページをご覧下さい)。
 でも、今から大学を訪問して、見学したり、学部説明を聞いたりする時間的余裕は、なかなか無いかもしれませんね。そこで今日は、夏期オープンキャンパスで実施した「在学生による学部紹介(プレゼンテーション)」のプレゼン内容を、文字に起こして紹介したいと思います。

 発表してくれたのは、当時(8月)、まだ在籍期間4ヶ月だった1年生の稲垣さん。夏休みもずっと研究室にきて、研究補助の実験アルバイトをやっていたアクティブな学生さんです。(学外でも活躍!)

 稲垣さんの生の声を(内容に関しては教員はノータッチです)、2回にわけてご紹介します。今回は前半です。

オープンキャンパス稲垣
(夏期オープンキャンパスの学部紹介)

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 みなさん、こんにちは。学部1回生を代表しましてフロンティアサイエンス学部の学生生活についてご紹介させていただきます稲垣成美です。よろしくおねがいします。

 フロンティアサイエンス学部は通称FIRSTとよばれていて、私たち学生もここのことをFIRSTと呼んでいます。FIRSTはなんだか本キャンパスとも離れているし、人数も少ないし、変わった名前の学部だし何をしているかよくわからない…という方も多いと思いますが、FIRSTにはいいところがいっぱいあります。

 まず、勉強面についてです。大学では自ら授業を選びます。取らなければならない科目というものもありますが、自分の興味に沿って好きなことを勉強できるのです。大学での授業は高校よりもさらに深く、専門的になりますが興味のあることなのでがんばれます。

 例えば、ナノバイオサイエンス序論という科目では物理や、化学、生物という領域をこえて様々な技術について知りました。薬を治療したいところまで届けるドラッグデリバリーシステムというものは薬という化学分野と、治療という生物の分野と、それを患部まで届けるために物理分野を必要としていて、高校の時のような科目の枠をこえた授業なので、とても面白いなと思いました。
 
 FIRSTでは、少人数制であるため先生との距離も近く質問に行った時などとても丁寧に教えてくださります。研究室もガラス張りになっていて、先生がいらっしゃるかどうかもわかるし、気軽に質問に行ける環境にあります。テスト前にはキャッチアップセミナーという、授業時間外にわからなかったところを教えてもらえる勉強会みたいなものも開かれるので、つまずいたところも復習できます。また、キャンパス内にはマイラボという学生のための自分の机やロッカーがあるスペースがあり、そこでは1回生から4回生までみんないっしょにすごしています。家で集中できない人も、わからないところがあって勉強できない人も、マイラボにいれば同じ学年の友達や、先輩に教えもらいながら勉強やレポートに取り組むこともできます。私も勉強するときは、休みの日でも学校に行ってマイラボにいます。マイラボに行くとだれかが必ずいるので友達に会えるのも学校へ行く目的にもなっています。先日、前期のテストを終えましたが1回生の前期は一番科目数が多くとても大変でしたが、キャッチアップセミナーやマイラボのおかげでなんとか乗り切ることができました。

(つづく)


【入試】今日から出願期間です

あけましておめでとうございます。

 昨年(特に前半)は更新が少なかったFIRSTブログですが、今年は頻繁に更新してたくさんの情報を発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 さて、フロンティアサイエンス学部を志望される受験生のみなさま。今日からA日程(C方式を含む)、S日程、C日程(前期)の出願期間です。手続きはお早めに!


良いお年を!

皆様、大掃除はもう済まされましたか?  ポートアイランドキャンパスでも、年末は、各研究室で大掃除を行います。 建物の外側は? といいますと、年末とは限りませんが、定期的にこのように掃除をしていただいています。ガラスの面積が大きいので大変ですね!

 では、2013年が皆様にとって良い年になりますよう!

FIRST外壁掃除2


学生起業家(2)

起業を体験した1期生のM君。その経験談のつづきです。
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////起業するときに大変だったこと
 
 実際に起業するにあたっては、必要な書類作りが大変でした。そもそもどんな書類が必要で、どういう場所にそれらを提出すれば良いのかも分からなかったので、とりあえずインターネットでいろいろ調べてみました。そうすると、そもそも会社の種類が色々あるということ、しかも最近会社法が変わったことで、建てられる会社の種類が変わったと書いてあり、このままではらちが明かないと思ったため、すぐに書店に行って起業関係の書籍を数冊購入しました。行政書士の方に相談したら早いのですが、とりあえずは全部読んで検討することにしました。そうして分かったのが、私のプランにはどうやら合同会社という形態が合っているらしいということで、後学のため自力でそれを建てることにしました。
この際、書類の様式や書き方等、色々と本には書いてあるものの、やはり自分の知識が乏しい為に細かい書き換えが難しかったです。しかし、法務局や市役所の職員の方が丁寧に教えて下さったこともあってなんとか起業することができました。一般的に合同会社は素早く起業可能ということですが、実際は書類作り(備え付ける帳簿類も)等を考えると、初めての場合は1カ月程度かかるかと思います。ちょうど大学の春休みに収まるくらいの期間ですので、興味のある方はやってみてはいかがでしょうか。

////起業してから大変だったこと
 
 帳簿づけが案外大変でした。専用ソフトはそもそも専門家用に作ってある上、最近の改正でできた合同会社には正式に対応していないものばかりでした。業種的にそれほど大量に取引が発生するわけでもないので、帳簿は基本的に紙ベースでやることにしました。また、どう行動した場合にどのような結果になるのか、具体的な値を出す為の業績予想計算も時間がかかるので、エクセルで収益自動計算用のファイルを作り、年間の予想収益も色々なパターンで予め試せるようにしました。
他には、会社法や法人税法等に関して調べるのが大変でした。内容が多すぎる上にたまに変更があったりするので、新設法人説明会や年末調整説明会へ行ったりするだけではなく、何かしらアクションを起こす前には必ずよく調べることが必要でした。今はインターネットがあるので、昔に比べると政府系のホームページ等ですぐ調べられる分楽にはなっているのだとは思いますが、かなりの時間を取られるので大変です。

(つづく) 


ブック・ハンティング・ツアー

大学というところは、正課の授業以外にも学ぶ機会がたくさん用意されています、という話の第2弾です。(第1弾はこちら

今回は、ブックハンティングツアーという企画に参加した3年生湯浅君から寄稿です。

ブックハンティングツアー1
ブックハンティングツアー2

(ブックハンティングツアーには3年生9人[写真(上)]、1年生4人[写真(下)]の計13人の学生が参加してくれました。湯浅君は写真(上)の最前列中央。)

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11月某日、私は、学生12人、イタリア人風イケメンの先生、図書委員の職員さんとともに、三宮センター街にあるジュンク堂(書店)へと足を運んだ。ポートアイランドキャンパスの図書室に収める本を選ぶためだ。これは、図書室を一番よく利用し、一番ニーズが分かっている我々学生自身が選書をさせてもらえるという、学生のことを一番に考えてくれた「ブックハンティングツアー」という企画。みんなで書店に押し掛けて、ふんわりした制限のもと自由に本を選ぶことができるのだ。

 ブックハンターに選ばれたメンバーは、書店に着くなり大騒ぎ。かごを持たされたとたん、獲物をねらった獣のように一斉に本の中に飛び出して行った。気づけばその場に取り残されたのは私一人だった。私の参加動機は希薄なものだった。実は、もともとほしい本もなく、その場のノリでなんとなく参加することになったのだ。そんな私は、いきなり途方に暮れてしまった。とりあえず周りを見渡したが、無数の本に、はぁ~と心の中でため息。さてどうしたものかと考えるうちに、あるコーナーに目がいった。そこはプレゼンテーションのコーナーであった。

 私はプレゼンテーションがとても苦手だ。他人に説明するのはもちろん、資料をつくるのも苦手だ。スライドの魅せ方がわからない。フロンティアサイエンス学部にもプレゼンテーション演習という科目が一回生から四回生まで必修科目としてあるが、他の人に比べて、私はなかなかうまくならない。しかし、社会に出て仕事をしていく上で、どんな職種であろうと必要になってくるはプレゼンテーション能力だということはわかっている。これは、学生として授業を受けていても実感する。上手な講義はすんなり耳に入り、理解度も高い。しかし、中には、聞く気にならなかったり、まじめに聞いてもわからなかったり、間違った解釈を覚えてしまう講義もないわけではない。その差はやはりプレゼン能力の差だろう。私自身もこの能力の乏しさから、勘違いや間違いが生みだしてしまった経験が多々ある。やはり、自分の主張を正確に理解してもらうことは、一番大事なスキルなのだ。そんなことを考えながら、何かコツでも載ってないかと一冊とり、パラパラめくっていった。すると、魅せるプレゼン資料をきれいに作る方法、飽きさせないプレゼン手法、PCやプロジェクターなどプレゼンに欠かせない機器の活用術など、幅広く、これまで考えもしなかったテクニックがたくさん載っていた。この本があれば自分も変われるかも知れないと、少し得した気分で、その本をかごに入れた。

ブックハンティングツアー3

 次は理工書のコーナーに足を向けた。

 理工書といったら分厚く地味な色のカバーといったものが一般の人のイメージではないだろうか。私はそういった難しそうな本を今まで避けてきた。だから、こういったコーナーに立ち入ったことがほとんどなかった。しかし今回は大学に入れる本である。私は仕方なく、分厚い本が並ぶ理工書コーナーに足を進めた。途中、分厚い本以外にも、子供でも読めるような薄い絵本、図艦、それから、ジャパニーズサブカルチャーの一つの萌を取り入れてわかりやすく解説した漫画など、いろいろな種類の本がならんでいた。それらにも魅力を感じたが、しかし忘れてはいけない。今回は大学の図書室に入れる本だ。さすがに萌は入れられない。良さそうな参考書はないかと周りを見渡すと、分厚めの材料工学の本に目がいった。今まで別段興味があったわけではないし、そもそも分厚いので、今までなら視界にも入ってこないような本だった。しかし、なぜか気になってその本に手を伸ばした。

 材料工学とは、鉱物などの原料から目的にかなう機能を有する材料を生み出すための理論と方法を研究し、さらにその材料を製品にするときに必要になる技術を開発する学問である。この本では土に還るプラスチック、素材人工血管や人工骨など、いろんな用途に使われる材料の正しい選択について書かれてあった。私は小さい頃からプラモデルやミニ四駆などおもちゃを組み立てることが大好きだった。私はそこからモノ作りの楽しさを知り、理系の道へと進んだ。組み立て式のおもちゃはたくさんのパーツから成り立っている。一つのパーツが足りないとそのおもちゃは完成しない。そしてある小さなパーツがそのおもちゃにとって重要な役割をもつときがある。この本を手にして気付いた。材料工学も一緒なのだ。一つの製品をつくりあげるのにも、その用途に合ったたくさんの最善の原料・部品が必要になっていき、それらの材料があるからこそ、製品に付加価値が付くのだ。少し難しい本だったが、自分の考えや興味にすごくマッチし、とても面白く感じた。最初はパラパラと流していただけだったが、気づくとその本に没頭し、読みふけっている自分がいた。私は思った。「あれ、材料っておもしろいぞ」、そしてもう一つ「将来もこの分野に携える仕事ができたらいいな」と。

 私とってこのブックハンティングツアーは、実は心の奥底で興味があったこと、苦手と思っていて改善すべきだったところ、まだ自分でもわかっていなかった自分を本と触れ合うことで自然に探り出せる良い企画であった。プレゼンも材料工学も、授業で習うという受け身の姿勢だけではなく、自分から本を手にとるという前向きな姿勢を取ったからこそ、新しい気付きがあったのだと思う。三年生の私は、この12月から始まった就職活動で着なれないスーツをまとい、多くの企業セミナーに参加している。正直SPI対策や業界研究など、まだまだできていないことはたくさんある。しかしブックハンティングツアーを通して自分の軸となるものは見つけられたような気がする。この企画は私にとって自己を分析する良い機会となった。

 この記事を読んだ皆さんも是非大きめの書店に行き、ただ目的の本を購入するのではなく、興味のないようなコーナーを少し周ってほしい。なにか自分のことに気付く、そして変えることができる本に出会うかもしれない。

 またこのような機会があれば私は絶対に参加するだろう。

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