春期オープンキャンパス情報(お知らせ)

今年も春期オープンキャンパスの季節がやって参りました。
甲南大学も4月28日(日)に春季オープンキャンパスが開催されます。

フロンティアサイエンス学部も、ポートアイランドキャンパス、岡本キャンパスの両キャンパスで下記のイベントを開催いたします。

たくさんのご来場を心よりお待ちしております。

[ポートアイランドキャンパス]

◎在学生による学部紹介
フロンティアサイエンス学部2年生の源嶋龍太郎君による学部紹介のプレゼンテーションが予定されています。いろいろな分野の中からフロンティアサイエンス学部(FIRST)の学びの特徴、魅力である「生命科学分野」を選んだ動機や、誰しも不安に感じる入学後の講義や実験などについて、自身の体験談を含めて分かりやすく紹介します。また、ポートアイランドキャンパスで過ごす学生の学生生活なども紹介してくれる予定です。

◎キャンパスツアー
 FIRSTにしかない特徴的な施設、設備等を教員の説明を聞きながら見学していただきます。具体的には、学生一人ひとりに専用デスクが用意された自由学習スペース「マイラボ」、ナノテクやバイオの基礎研究や応用研究に取り組んでいる「専門実験室」、電子顕微鏡などの大型機器を備える「共通測定室」、マウスやゼブラフィッシュがいる「動物実験室」、巨大な”地球”のなかにある「図書室」など、キャンパス内の特徴的な施設、設備をご案内します。

◎個別相談
 在学生による学部紹介やキャンパスツアーだけでは、伝えきれなかった細かな疑問や相談に関して、教員に個別に相談するブースを設けています。カリキュラムや入試制度に関すること、研究、進路、部活動、サークルのことまで、何でも相談してください。

◎著書コーナー
 FIRST教員が著者となり、出版された著書を展示します。著書はどれも教員の研究内容や、研究と社会とのつながりに関連します。是非、手にとってご覧ください。

[岡本キャンパス]
◎模擬講義

OC2

◎個別相談
 長濱先生の模擬講義を聞いて、興味を持った方は、FIRSTの学びに感じる細かな疑問や相談に関して、教員に個別に相談するブースを設けています。カリキュラムや入試制度に関すること、研究、進路、部活動、サークルのことまで、何でも相談してください。

 ポートアイランドキャンパスのイベントは岡本よりも1時間ずれて開催されますので、岡本キャンパスで長濱先生の講義を聞いた後でポートアイランドキャンパスのイベントに参加することも可能です。


研究室取材 〜川上純司先生〜

記念すべき第一回の取材は、川上純司先生の研究室です!

 

川上先生は遺伝子薬学を専門として研究されており、薬理学や遺伝子工学・バイオテクノロジーなどの科目を担当されています。気さくで明るい性格のため、学生とすぐに打ち解ける先生です。テスト前にはキャッチアップセミナーを開き、丁寧に分かるまで付き合ってくれます。

 

そんな川上先生へ取材する日に私は学生証を家に忘れ、武本さんは最後の打ち合わせの集合時間に10分遅刻し、須賀さんはカメラマンなのにカメラを忘れました。カメラがないカメラマンって何ですか?

数々のトラブルをなんとか乗り越え、やっと川上研へ…!

 

全員「失礼しまーす!」

川上先生「はーい」

 

ではでは、早速取材開始!

川上

 

武本「まず、先生の研究のコンセプトって何ですか?」

川上「コンセプトは薬学です。まず、”薬が効く”とは、生体内で生体分子(タンパク質など)に化合物(薬)が結合して働きかけることやけど、それは薬理学の授業で習ったやろ?」

 

武本「は、はい…ハハ」(なぜか弱々しく返事)

川上「自分は薬学の本質を分子同士の相互作用(物質がくっついたり、離れたりすること)だと考えていて、まずこの相互作用を定量化しようとしています。」

武本「定量化…?」

 

相互作用を定量化するって言葉は難しく感じますよね。例えば物質A,Bがあるとき、物質Aに物質Bがどれだけ強く結合するかを数値(エネルギー値、平衡定数、反応速度などなど)として扱えるようにするという意味だと思います。(あいまい)

 

川上「どんな実験でも適用できる数字をデータ化したい。そして、そのデータから良い薬(特異性の高い薬)を作るための情報を研究室から提供することが研究の目的です。」

武本「ハハ…」(難しくなって笑っている)

 

特異性も、よく耳にする言葉です。なぜ特異性が高いほうがいいのでしょうか?

まず、特異性が高いとは、例えば物質Aは物質Bにしか相互作用しないということをいいます。逆に何でもかんでも結合したりする物質は特異性が低い(非特異
的)のです。薬が生体のあちこちに結合してしまうのは、副作用の原因になるため、薬には高い特異性が必要なのです。ある分子と分子の結合の強さや特異性を
知るため、数値化したデータを指標にできるよう先生は研究しているのだと思います。(あいまい)

 

須賀「その情報をどこかの企業に売るのですか(笑)」

須賀さん、お金に汚いと思われますよ!実際に汚いと思うけど!

川上「売らんわ」

論文として色んな人に情報を提供したいとおっしゃられていました。聞きましたか、須賀さん。

 

武本「具体的にどんな研究を?」

川上「どんな実験系でも利用できる研究データを出すことが目的だから、いろんな実験をやっています。まあ、1つ例を出せば、タンパク質と核酸(DNAや RNA)間での相互作用を定量化するという実験があります。タンパク質と核酸が相互作用するとき、どこにどんな官能基があれば結合力が強くなるか、特異性
が高くなるか、こんなこと誰も知りません。でも、パラメータがあればある程度予測できる。それを作るための実験ですね。」

 

武本「その研究の展望・可能性は?」

川上「そういった基礎研究を繰り返すことで、どんな実験にも適用できる数値を出せれば、薬を作ることが容易になると考えています。創薬の知識が少ない人で
も、標的の物質に結合できる化合物を構造からだいたい設計できる。そうすると薬を開発する時間が格段に短くなると考えています。」

 

武本「短くなるとどのようなことがあるのですか?」

川上「コスト削減に繋がります。お薬を作るには、お金がとてもかかります。会社がやっていくには、たくさん患者がいる病気の薬を創らなくてはいけません。でも、そうしたら患者数が少ない病気の薬は創られなくなりますよね?」

 

武本「それは、その病気になった人は困りますよね。」

川上「でしょ?もし、パラメータによって薬を創ることが簡単になれば、そういった方々のためになると思います。」

武本「なるほど!」

 

先生の研究についてはここまで。ここからは、武本さんや須賀さんが質問をしていきます。

武本「最近iPS細胞が話題になっていますよね。もし、iPS細胞が医療において活躍するようになったら薬の立ち位置ってどうなるのでしょうか?」

 

さすが武本さん、今話題のiPS細胞を挙げてくるとは。とても記事にしやすいです。

 

川上「特に変わらないと思う。どんな細胞にも分化できるiPS細胞は、再生不可能とされた器官の再生が可能で、失われたものを取り戻すことができる。それ に対して薬は、異常になっている状態を、平常に戻すという役割を持っている。この2つはコンセプトが根本から違うから、別々に進歩していくと思う。ただ、 iPS細胞は自分由来の細胞から作られているから、免疫系の攻撃を受けない。それを活かして移植に利用されたら、免疫抑制剤を飲まなくて済むなんてことは
あるだろうから、全く関係なくはないけど。」

武本「ああ、そうか」

 

須賀「大学で勉強するようになって、高校とのギャップを強く感じます…。高校の時は、物理でのこういう勉強、化学でのこういう勉強って分野をしっかり分けて学んで、別のことと考えていました。でも、大学に入ったら物理とか化学とか生物とかそんな枠組みが全くなくて。」

川上「枠組みなんて大学に入ったらなくなってしまうからね。大学の勉強や、研究には色んな分野の知識が必要になる。あんまり分野に捕らわれず、ひろーく勉強したらいいよ。あ、こういうこと高校生にも知ってもらいたいから記事に書いてよ。」

 

書きました。

高校までの勉強って、便宜的に決められた枠組みの中で勉強している感じがありますね。それに比べ、大学は興味あることを知るためには広い知識も必要になっ
てきます。大変そうにも感じますが、世界が広がってとても楽しいとも思えます。せっかく大学に入ったんだから、思いっきり色んな学問に触れるのもキャンパ
スライフのまたひとつの楽しみ方ではないでしょうか。


次回予告

さーて、次回のラボ取材は…?

武本です。取材ってとても大変なことがわかってきました。会話は続かないし、シンプルに説明をするのもとても難しいです。早く上手に取材したいです。さて次回は、「三好先生に突撃取材」「武本、笑ってごまかす」「カメラ連射と先生のキメ顔」の3本です。

お楽しみに!


事務室キャリア支援便り1

3月15日付の日本経済新聞朝刊の一面に、政府が企業による採用活動の解禁時期を2015年春卒業予定の学生から、大学4年生の4月にするよう経済界に検討を促す方針を固めたという記事が掲載されていました。政府案では、学生には1年生~3年生の終わりまでの期間は学業に専念してもらうことを目的としており、そうすることで学生は冬休みにはインターンシップも経験でき、また就職活動に乗り遅れる不安から海外への留学をあきらめる学生を減らすことも期待されています。

 

近年、就職活動の早期化が原因で学生が学業に専念できないことは問題視されており、経団連は2011年に倫理憲章を改定し、実質的な採用活動の解禁時期を10月から12月へと変更しましたが、政府はさらに遅らせることを協議するようです。

 

ただ、経済界はこれに反発すると考えられています。それはなぜでしょうか。先述の経団連、すなわち一般社団法人 日本経済団体連合会のホームページから抜粋すると「日本経済団体連合会は、わが国の代表的な企業1,285社、製造業やサービス業等の主要な業種別全国団体127団体、地方別経済団体47団体な どから構成されています(いずれも2012年3月29日現在)。」

 

ということは、この経団連に所属していない外資系等の企業が先を越して優秀な学生を採用し、例え所属していたとしても離脱企業が増えてしまい、この倫理憲章自体が形骸化する恐れもあるからです。

 

昨今の企業の傾向として、即戦力となるべく人材を求める厳選採用が続いています。また、個人的な所感として昨年に比べて今年は選考過程の時期も早まってお
り、企業が優秀な学生を他の企業に先んじて確保しようという姿勢を感じ受けます。就職活動中の学生にとって選考は厳しいですが、企業側も優秀な学生確保の
ために熾烈な競争をしています。

 

これから数年就職活動の時期、やり方は変わっていくものと推測されます。これから就活に取り組む2,3年生のみなさんも新聞等で情報を集め、情勢をよくみて行動するよう心掛けてください。


甲南大学学長表彰

3月25日に行われた卒業式にて、フロンティアサイエンス学部の勢旗志郎君、髙木琴味さんが学長表彰を受賞しました。

学長表彰は、甲南大学の学生として、甲南大学の創始者 平生釟三郎先生の建学の理念「人格の修養と健康の増進を重んじ、個性を尊重して各人の天賦の特性を伸張させる」を達成し、甲南大学の名誉を高めた学生を特別に表彰する栄誉あるものです。

今回の受賞は、文部科学省主催の第2回サイエンスインカレへの出場が認められ、受賞に至ったそうです。二人とも、大学院フロンティアサイエンス研究科に進学し、研究を続けています。さらに高みを目指してこれからも頑張ってもらいたいですね。

学長表彰勢旗学長表彰髙木


ポートアイランドキャンパスのキャリア支援

まだ朝夕は肌寒いこともありますが、桜も散り、本格的に春へと季節が移りゆくところかと思います。

今日は、ポートアイランドキャンパスの事務室のキャリア支援についてご紹介したいと思います。

*************************************

皆さんこんにちは、FIRSTでのキャリア支援を担当しているメンバーです。

キャリア支援担当者1

4月は新入生を迎える喜びと同時に、FIRSTを巣立った卒業生たちが社会人として新たな一歩を踏みだす季節でもあり、担当者一同感慨深いものがあります。

私たちは、進路について相談にのったり、就職活動のサポートとして履歴書の添削や模擬面接を行ったり、ポートアイランドキャンパスでのキャリア関連講座を企画運営しています。

先日(4月5日)、3年生と修士1年生を対象に、FIRST・CUBE合同で岡本キャンパスのキャリアセンター見学ツアーを行いました。求人票や企業の案内等を閲覧し、職員から利用方法について説明がありました。
キャリアガイダンスでは、昨今の企業における採用状況や就活スケジュール等が講演され、皆真剣な眼差しで聞き入っていました。

キャリア紹介4ブログ

続いては、参加者同士でグループワークを行い、自己紹介や学業について頑張っていることを発表しました。時間感覚を養うために、1分・3分トークを経験してもらいましたが、思い通りに発言できたでしょうか。

キャリア紹介ブログ3

なお、学校生活で頑張ったことは企業の選考過程において度々質問される項目です。これまで一生懸命何かに打ち込んだことなんてない・・・という学生は今からでも遅くはありません、しっかりと実験や研究に励んでくださいね。

就職活動に向けて、今からできる準備をすることが大切です。

今後、ブログにて定期的に「事務室キャリア支援便り」としてポートアイランドキャンパスのキャリア支援活動について紹介してゆきます。