世界的に注目!? FIRSTの産学連携教育

10月19日、韓国の順天郷大学で開催された国際フォーラム・シンポジウム(GLIFS 2017 – Global Learning Innovation Forum and Symposium)で、私、西方が「Improvement & Impact of Multidisciplinary Education =What we have done in the Kobe Biomedical Innovation Cluster=」と題した講演を行いました。
 
この講演は、昨年の10月、順天郷大学からSUH Kyoil学長をはじめとする同大学関係者13名と通訳1名からなる視察団が本キャンパスを訪問され(当時の記事はこちら)、本学部・研究科の教育システムの説明と産学で学生のキャリア教育を進める「ナノバイオ産学連携コンビニエントプラン」を紹介したことがご縁で、同大学から招待を受け、実現しました。
 
同フォーラム・シンポジウムでは、本学をはじめ、米国のスタンフォード大学、カリフォルニア州立大学バークレー校、マサチューセッツ工科大学、アリゾナ州立大学,カナダのウォータールー大学,ドイツのベルリン工科大学、中国の青島工科大学,南京大学等各国からの講師が登壇しました。

 
世界的にCO-OP教育(大学等の教育機関が主体となり、産学連携により専門分野に関連した職業体験を教育プログラムの一環として行うもの。)が注目されており、今後、大学院教育の多様化が注目されていることを理解する上で有意義な機会となりました。
 
講演の前後には、同大学のSUH学長はじめ、KIM副学長、HWANG副学長等、多数の先生方と挨拶・会談し、双方のこれからの交流について意見交換をおこないました。
 
FIRSTらしい国際交流の実現に向けた、今後の展開にご期待ください。
 
(フロンティアサイエンス研究科長・教授 西方敬人)

もうすぐハロウィン

クリスマスを追い上げる勢いで、年々、社会に浸透してきているハロウィン。

フロンティアサイエンス学部(FIRST)は、独立キャンパスのおかげで(?)仮装しやすい環境にあるのか、研究室を練り歩いて「Trick or Treat」するのが伝統になりつつあります。

数年前には授業を始めようと講義室に入ったら下のような学生たちが座っていて、目がテンになったこともあります。

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(FIRST3期生が2年生のときの画像です。2015年3月学部卒・2017年3月大学院修士課程修了の学年ですね。この仮装っぷりで真面目な顔して講義を聴いているので、そのギャップに笑うのをこらえるのを苦労した覚えがあります。過去のハロウィン記事はこちら。こちらは今の4年生が1年生のときのハロウィンです。)

 

そのハロウィンを盛り上げようと、生協さんでもこのような企画が。

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かぼちゃの重さを当てるといろいろな賞品がもらえる、という企画ですね!

 

ちょうどチャレンジ真っ最中の大学院生がいたので写真を撮らせてもらいました。

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「答えは小数点以下2桁までって、g単位かな? ということは 10 mgの桁まで当てるんかな?」

いやいやいや、それは無理でしょ!

絶対に kg だと思いますよ。

 

でも、さすが大学院生ですね。

研究ではいつも、ミリ(m)どころかマイクロ(µ)とかナノ(n)の桁を相手にしていますからね!


毎週火曜は1年実験の日(3)

後期も1年生の実験内容を紹介していきます。

テーマは、バイオ実験「顕微鏡観察」、ナノ実験「ナノ粒子の合成」、ナノバイオ実験「アスパルテームの合成と分析」の3つ。

3グループがローテーションして全てのテーマに取り組みます。

 

本日紹介するのはナノ実験「ナノ粒子の合成」です。

 

 

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金(gold)のナノメートル(10-9 m)サイズの微粒子を合成しています。

金の微粒子は、酵素や抗体と組み合わせることで医療診断などにも応用できる素材です。「金」なのに「金色」ではなくて「赤色」という話は以前の記事にも書かせていただきました(水曜と木曜は2年実験の日(4))。

たまたま2年生も同じ時期に金の微粒子を作っているわけですが、2年生はつくった微粒子をさらに触媒に応用するなど、より高いレベルの実験をしているようです。

 

1年生は合成したのち、得られた微粒子が「どのような溶媒に分散するか」を調べます。

(一般の方は、「分散する」というのは「溶ける」とイメージしていただければ結構かと思います。)

微粒子の表面の構造(性質)によって、水中で分散しやすいとか、アルコールのような水に近い性質(親水性)の溶媒に分散しやすいとか、トルエンのような水と相反する性質(疎水性)の溶媒に分散しやすいとかいうふうに、分散性が異なるんですね。

おそらく、動画の中で学生が言っている「何をつくっているかは、実験のあとで考察する課題」というのは、この表面の構造がどうなっているかを考える、ということだと思います。

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この分散性という性質は、塗料の開発から、食品や化粧品まで、さまざまな分野で大事になってくる性質ですので、自分の興味のある分野に関して深く調べてレポートにまとめておくと、将来の就職活動などに役立つことと思います。


一般公開(10/14)に多数ご来場いただき誠に有難うございました

10月14日(土)に実施された『神戸医療産業都市・京コンピュータ 一般公開』。

(予告記事はこちらこちら。)

甲南大学フロンティアサイエンス学部(FIRST)の会場には、930名の方々にお越しいただきました。この場を借りて、FIRST教職員一同、心より御礼申し上げます。

 

来年には、取り組み開始から20周年を迎える神戸医療産業都市。

一般公開も、より一層、盛り上がることが予想されます。

今年いらっしゃった方も、来られなかった方も、ぜひ、来年の開催を楽しみにお待ちいただければと思います。

 

以下、今年の開催の様子を画像でご紹介します。

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(実験体験講座では、バイオテクノロジーやナノテクノロジーといったハイテクに関する実験から、炎色反応や液体窒素の実験まで、9テーマをお楽しみいただきました。)

 

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(実験体験講座以外にも、研究展示(ポスター展示、試料展示)、顕微鏡観察、DNAカードゲーム、ドーム型天井(図書室)へのタンパク質構造の投影、などをお楽しみいただきました。)


短期留学体験型科目でシンガポールの”最先端”に触れる(2)

シンガポールの大学や研究機関を訪問する短期留学体験型科目「エリアスタディーズ」。

いろいろな国を訪れるコースがあるのですが、その中からフロンティアサイエンス学部(FIRST)がコーディネートしているシンガポールコースをご紹介しています。

(前回の記事はこちらこちら。)

 

今回は、ある受講生(FIRST 1年生)のレポート(抜粋)をご紹介したいと思います。

1週間という短期のプログラムですが、受講生各々が新鮮な経験をして、将来を真剣に考えるきっかけになった、ということを、みなさんにも読み取っていただけるのではないかと思います。

 

「シンガポールでは、各地で日本ではあまり見ない景色が広がっていました。密集したビル群、そのすぐ横には自然が広がっていたり、伝統的な家屋が広がっていたりしました。建物だけでなく、道路を行き交う人々も日本とは異なりました。中国系、インド系など多種多様な人種が様々な言語でやり取りを行い、時には当たり前のように数カ国語を使って会話をしていました。」

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(文化についても時代についてもさまざまな顔をもつシンガポール。)

 

「私とほとんど年の変わらない女性は、流暢に英語、マレー語、ヒンディー語の三ヶ国語を話し、日本語も勉強中と言いながら、見事に使いこなしていました。彼女は将来、医者か教授になるという明確な目標を持ち、勉強に勤しんでいました。私にとって、彼女との出会いが、シンガポールで得られた最も大きな収穫かもしれません。」

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(シンガポール国立大学の学生さんとの交流。)

 

「海外で働く日本人の方々からお話を聞くことができたことも、私にとって大きな収穫でした。一歩踏み出すことの大切さ、どんな場面、環境においても対応できる適応力の大切さなどを学びました。(中略) まだまだ私は将来、どんな自分になりたいのか、明確ではありません。しかし、このエリアスタディーズで学んだことを常に意識して過ごすことで、今まで気づかなかったチャンスをつかむことができるようになるかもしれません。」

 

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シンガポールコースは、理系の専門性に関しても深く掘り下げているプログラムですが、まだ専門の勉強を始めたばかりの大学1年生や、文系学部の学生さんにとっても、有意義なプログラムといえそうですね。

 

というわけで、高校生・受験生の皆さん。

もし甲南大学に入学されたら、ぜひエリアスタディーズの受講を検討してみてください。アジアの国々からアメリカまで、いろいろなコースがありますよ。

エリアスタディーズの詳細はこちら