学生実験(1・2年)は、先週で第1クールが終了。今週からは違う実験テーマに取り組みます。
もう少し詳しく説明しましょう。
1・2年の学生実験では、1学年の学生が3つのグループに別れて、それぞれのグループが【ナノ(化学系)】【ナノバイオ(生物化学系)】【バイオ(生物系)】の実験テーマに取り組みます。
1つの実験テーマは5週間で終了し、翌週からは別の実験テーマにスライドします。例えば、【ナノ(化学系)】の実験を終えたグループは、次に【ナノバイオ(生物化学系)】の実験に取り組む、という具合です。半期(15週)で3つ全ての実験テーマをこなすことになります。
このように3つのグループに分けるメリットは、一つのグループが10数人という、超少人数グループになることです。指導が行き届くので、以前の記事に書いたように成長が実感できるのだと思います。
なお、本日紹介する画像は、先週撮影した第1クール最終日の様子です。まずは1年生から。
(化学系の実験で使っていたのは、エバポレータという、溶媒を効率よく蒸発させて濃縮させる装置。化学実験では最も頻繁に使う装置といってよいでしょう。)
(生物化学系の実験では、可視・紫外分光光度計という可視光やUV光の吸収を調べる装置を使っていました【上】。この装置を使って「pHが変わると、色素の色がどう変化するか」を測定し、そのデータをパソコンで解析しています【下】。酸・塩基の基礎を学ぶとともに、機能性材料や診断試薬などの開発にも役立つ知識や考え方も学べます。)
(同じく生物化学系の実験。実験の合間に、自ら記入した実験ノートをもとに、教員とデータの確認や考察を行います。とても大事なプロセスです。)
(生物系の実験室では、ゲル電気泳動について解説中。タンパク質や核酸などの生体分子の、混合物の中から「見つけたい」生体分子を分離して、さらに検出する、非常に大切な実験技術です。)
以下、2年生の実験の様子です。
(実験と併行して行われる講義・解説で理解を深めていきます。)
(2年生になると内容を完全に理解して、自分たちの力で実験を進めていくことが要求されます。)
(化学系の実験。合成した化合物を、吸引ろ過、という操作で回収しています。後ろの方には減圧蒸留の装置が見えますね。)
(核磁気共鳴分光計測装置(NMR)という装置を使って、合成した化合物の構造を調べています。このような大型の解析装置を自分の手で使える2年生は、全国的にも珍しいと思います。)