一昨日から本日まで「科学と産業政策」という科目の集中講義が行われていました。
変わった名前の科目だなあ、と思われるかもしれませんが、産官学連携という言葉があるように、大学での研究・教育と、行政や産業界との連携は今や不可欠なものとなっています。 特に、大学での研究・教育を「社会への貢献」という視点から見るときには、官・産も含めた社会全体の中の大学の役割ということを考える必要があります。学生にもこのような広い視野をもってもらって、大学での学びの方向性を考えたり、新たな学びのモチベーションにしてもらおう、というのがこの授業の狙いです。
FIRSTには「産」から講師をお迎えしている授業はたくさんありますが、「官」の実務家から直接教わることができるのはこの授業だけです。調べたわけではありませんが、全国的にも珍しい授業ではないでしょうか。しかも、今回は、兵庫県の産業振興局、政策労働局、工業技術センターの方々から、兵庫県の特徴・経済情勢、国際競争から放射性物質除去の研究開発まで多種多様なお話を伺うことができて、受講生の視野は、狙い通りに大いに広がったと感じています。
また、昨日は大型放射光施設SPring-8内の兵庫県の実験施設を見学させていただき、放射光ナノテク研究所所長にも直々のご案内と講義をしていただきました。本当にいろいろな方々にFIRSTは支えていただいております。今回の授業をコーディネートして下さった、また、学生に貴重なお話をして下さったご関係の皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
(大型放射光施設SPring-8にて。画質が悪いのはブログ編集者の携帯電話が古いため。後日、学生が最新のスマートフォンで撮影したきれいな画像に差し替えます。)