今年もあとわずか。年が変われば、あっという間に2月の卒業研究発表会、3月の卒業式を迎え、フロンティアサイエンス学部の1期生たちが巣立っていくことになります。嬉しいけど寂しい。
さて、2009年4月の学部開設から約4年。その間にこの学部を訪れて下さった、高校生(受験生)、高校教員、受験生保護者の方々の数は、数千にもなります。その中で、一番たくさんの方にお越しいただいたイベントは、今年の10月20日に開催された一般公開でした。1152名もの方々にお越しいただきました。(一般公開の記事はこちら → 御礼 報告1 報告2)
一般公開では、実験体験や展示をお楽しみいただいたのですが、その展示の一つにベロウソフ・ジャボチンスキー反応がありました。周期的に色が変わるとっても不思議な反応です。
見た目のインパクトや原理の複雑さに比べて、実験操作自体は簡単ですので、高校の化学部などでも実施可能です。そこで、一般公開で我々が行った実験手順を紹介したいと思います。
通常我々は、試薬の量はmolという単位で表しますが、中高生でも実験しやすいように、ここではグラム(g)やミリリットル(mL)で表記します。
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試薬
① 臭素酸ナトリウム 11.3 g
② マロン酸 5.2 g
③ 臭化カリウム 1.8 g
④ 濃硫酸 8.0 mL
⑤フェロイン(0.0025 M) 6.0 mL
操作
1.500 mL ビーカーに、試薬①~③をはかりとる。
2.1のビーカーに水 300 mLを加え、撹拌して試薬①~③を溶解させる。
3.ガラス棒で撹拌しながら、2の溶液に試薬④を、ピペットを使って少しずつ加える。
溶液は一旦黄色になるが、無色になるまで撹拌を続ける。
【注意】臭素ガスが発生するので必ずドラフトチャンバー内で行ってください。また、溶液やビーカーが熱くなりますので注意してください。
ここまでで準備完了です。 試薬⑤を加えると反応が始まります。
4. 市販のフェロインを希釈して試薬⑤を調製する(0.0025 M になるように希釈する)。
5.3の溶液50 mLに、試薬⑤を加える。
なお、「M」というのは「mol / L」のことです。
【ポイント】色の鮮やかさは、試薬⑤の加える量に左右されますので、試薬⑤は少量ずつ加えていき、好みの色の濃さを見つけてください(6 mLというのはあくまで我々のおすすめ、目安の量です)。なお、⑤の添加量が6 mLの場合、変色を繰り返す寿命は約3時間です。
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実験操作をまとめてくれたOBの桑原君、ありがとう。