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3年生実験の紹介(1)ゲル

3年生になると学生実験も、1-2年のときとはガラリと様変わりします。
各学生が、週3回 ×15週にわたって、オリジナルの実験テーマに取り組むのです。

実験場所も、研究室の専門実験室になり、実験内容も、実験テキストに沿ったものではなく、まったく未知の事柄に挑戦するものがほとんどです。

例えば、ある学生さんは、これまで誰も作製したことがない種類の、ゲルという高分子材料をつくってくれました。

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(この画像では何をしているか分からないと思いますが、合成したゲルをガラス管から取り出して切断しているところです。蛍光色素が入ったゲルなので橙色をしています。)

まだ未公開の研究なので、どこがどう新しい種類なのかは書けませんが(論文を出したり特許を取得したりするには、未公開であることが必須条件のため)、世界初のゲルです。

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このように、傾けても形が変わらないので「固体」です。

でも、成分はほとんど「液体」なんです。だから「固体」と「液体」の性質をあわせもっています。

例えば、メスで切ると裂け目ができますが・・・

しばらくすると跡が消えます。

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次はもっと過激に切り裂いてみたいと思います。もし、バラバラに切り裂いても元に戻れば、自己修復機能をもつゲル(←ちょっと生き物みたいでしょ?)ということになりますが・・・さあ結果は。

ここからは企業秘密です! 論文になったらまた紹介しますね。


分子模型

5月某日、とある教員の部屋の様子。

模型1

1年生が籠に入った怪しげな模型をいじっていました。
いじっていたのはこれ。

模型3

「分子模型」でした。

大学の化学では、分子の立体構造を理解していくことが必要となります。
そこで大きな助けになるのがこの「分子模型」です。

教科書で読んでも立体構造はなかなか理解しづらいもので、学生さんたちも模型を手に取り、その形や構造をイメージしていました。

そしてこの笑顔、きっと理解できたのでしょう。

模型2

指導主任面談 〜1年生の学修時間 〜

先週から今週にかけて、1年生の指導主任面談がありました。

面談は学生一人に対して教員二人で行います。指導主任の主担当者と副担当者です。ちなみに、主担当は3年間変わりません(4年生になると卒業研究の指導教員が指導主任になります)。

面談では、入学してから1ヶ月と少し経った現段階で・・・

  入学前に抱いていた期待にFIRSTは応えているか?

  学修面や大学生活で困難を抱えていないか?

  どんな分野に興味があって将来は何を目指しているのか?

というようなことを話して もらいます。我々は主に聞き役ですね。

少人数制の良さでもあると思うのですが、FIRSTでは学生の声をできるだけ取り入れようとしています。図書委員、生協委員、レクリエーション委員、キャリア委員など、学生委員を各学年においているのもその表れです。

ですので、学生さんには、今回の面談に限らず、何か困っていることや要望があれば、いつでも教職員に伝えて欲しいと考えています。もちろん、全て叶えられるわけではありませんが、知恵は絞ります。

さて、面談で話を聞いて嬉しく思ったのは、1年生の(授業時間以外の)学修の時間ですね。

全員の返答を聞いたわけではありませんが、おそらく平均3時間/日くらいではないでしょうか。

2007年の東京大学・大学経営政策研究センター「全国大学調査」で、日米の大学1年生の学修の時間を比較しているのですが・・・日本、かなり負けてます。

スライド1

FIRSTの1年生は、1日3時間を平日のみとしても15時間/週、週末も同じだけやっているとすると21時間/週ですから、米国の学生と比較してもかなり優秀ですね。
 


新しい学部パンフレット(作成中)続き

以前にご報告したように、現在、新しい学部パンフレットを作成中です(前回の記事はこちら)。

これまで使用してきたパンフレットは、学部ができた直後、つまり1期生(当時1年生)しかいないときに作成したため、学生の様子や声を十分に載せることができませんでした。

その点、新しいパンフレットでは、1年生から大学院生まで20名以上の学生が登場します。リアルなFIRSTを感じていただけるつくりになっていると思います。

先日、その撮影がありました。

写真-1
写真-3
(モデルをこなしてくれた学生さんたち、ありがとう。)

写真-2
(先生もスタッフの指示に応えて、渾身の演技。仕上がりにご期待下さい。)


前試問

自分自身の授業の手応えを振り返ったり、他の教員の授業の様子を見聞きして、よく感じることがあります。それは、FIRSTの学生たちは「考えることが好き」ということです。

 彼らの生まれ持った資質もあるでしょう。

 それと同時に、我々も、大学での教育、特に高校から大学への接続教育では、「暗記型から思考型へ」の転換を強く意識して指導を行っています。「考えること」が学生たちの習慣となるよう工夫している我々にとって、考えることが好きな学生多いというのは、とても嬉しい傾向です。

 その工夫の一つが、前試問。

 1年・2年の学生実験では、学生たちは、実験日までに担当教員のところに行って、「実験に必要な知識を身につけていること」、さらに、「それらの知識を実験に応用できること(知識をもとに考えられること)」を、教員とのやりとりを通じて示さなければなりません。これが前試問です。

前試問
(通りすがりに廊下から見た、ある日の前試問の様子)

 テキストに書いてある手順通りに操作を進めればOK、というわけではないんですね。 

 このような機会を通じて「考える力」を身につけていくので、さらに考えることが楽しくなるのでしょう。

 つい先日のこと。学生から鮮烈な質問がありました。

「○○先生の○○の授業のことで悩んでいるんです。説明が丁寧すぎて、あまり考えることがないんですけど、私、それでいいんでしょうか。」

 その授業で丁寧な説明が必要な理由と、さらに深く考えるとすれば「こういうポイントがある」ということを答えましたが 。。。 いやぁ、嬉しすぎる質問でした。