最近のニュースによると「大学の理工学部系の女子学生の割合は28%」であり、その原因の一つとしてジェンダーバイアスが挙げられていました。(参照元:47News)
つまり、例えば家庭内で親から「女子は理系科目が苦手」「理系は男子ばかり」「卒業しても女性の仕事はない」といったバイアスを掛けられたりしている可能性はないのか? ということです。
一時流行った「リケジョ」という呼び方も、ひょっとしたらジェンダーバイアスを反映しているのかもしれませんね。
理系女子学生さんからは「私たちはリケジョではなくて、ただの理系学生ですよ。」という声を聞いたこともありますので。
さて、なぜこの話題を取り上げたかというと、フロンティアサイエンス学部(FIRST)は、全国有数の「女子学生比率の高い理系学部」だからなんです。
2016年度の調査結果では、理学系学部で全国1位でした。
「大学ランキング、2項目でトップに!」(2017年5月11日、本ブログ記事)
ちなみに2022年度のFIRST新入生の女子率は54% !
最新の全国データは把握できていないのですが、おそらくこの数値は、全国トップクラスでしょう。
なぜ、女子の高校生・受験生から高い支持を得ているのか?
この理由が、私たちには思い当たらないし、当の女子学生さんたちに聞いても、まったくわからないんですよ。
ただ確実に言えることは、「女子は理系科目が苦手ではない」「理系は男子ばかりではない」、そして、「卒業してから女性も大活躍」ということです。
(がんに関連する遺伝子に作用する物質を探索する研究に取り組んでいる4年生。学生広報委員としても活躍中です。)
さて、さきほどのニュースでは、女子学生を増やす方策(アンケート回答)として「女性の働きやすさ整備とロールモデル(手本)の育成」が挙げられていました。
女性のロールモデルといえば、甲南大学のOB・OGの寄稿文を集めた書籍「正志く 強く 朗らかに II -躍動する甲南人の軌跡-」では、沖縄美ら島財団やバイオ・化学総合大手メーカーで活躍するOG 二人が紹介されています。
次号でも、神戸医療産業都市で再生医療分野などの研究職に就いて活躍するOG二人が紹介される予定です。
このように女性のロールモデルがたくさんいるFIRST。
これからも高い女子学生比率は続くことでしょう。
でも、近い将来には、理系の女子学生の存在が普通になり、さらに、ノンバイナリーやXジェンダーなどへの理解も進んで、女子学生比率なんていう概念や数値はまったく意味を持たなくなるでしょうね。