父母の会支援キャリアウィーク(4)


去る12月9日に、父母の会支援キャリアウィークの第4回目のセミナーが開催されました。

今回は、千葉県松戸市にあるプレシジョン・システム・サイエンス株式会社(PSS)より狩長 亮二 氏をお招きし、ご講演いただきました。

PSSは1985年に設立されたベンチャー企業で、臨床検査を自動化する機器の開発をされている会社さんです。

健康診断や病院で病気の検査をされた方も多くおられるでしょう。インフルエンザなどで綿棒をのどや鼻の奥に入れられ、しばらく経つと赤い線が出る、出ないでその発症を検査するようなキットは皆さんもよくご存じではないでしょうか。よくテレビなどでも取り上げられますが、ぼんやりと検査結果が現れたり、測定値がぶれてしまって陽性かも知れないという擬陽性という結果が現れることがしばしば問題となっています。

人の手で測定すると、どうしても誤差が生じてしまいます。一方、そのような測定を自動化してしまえば、溶液を入れる制度も向上し、測定誤差も大幅に低減され、陽性、陰性もはっきりとわかるようになるそうです。PSSでは、自動化に加え、自社で開発する独自のキット、精製法などを組み合わせてさらに感度を向上し、世界的にもその検査精度の高さは定評があるそうです。

狩長氏は、化学系の出身としてPSSに採用され、今は国内外の企業相手に自社製品の開発を行うための交渉や自社製品の説明をしたりもしているそうで、英語で苦労する部分も多く、「大学では英語を学んでいた方が良い」というアドバイスもありました。また、高精度化に関わる国の大型プロジェクトにも参画しているそうで、忙しいながらも充実した研究生活を送っていることをお話いただけました。

将来、やりたいことやれることをやれるというのはとてもよいことですが、大学で何を学んでおくべきか、やはり企業に入社してがんばっている人の意見を聞くことも重要ですね。

PSS