東日本大震災から5か月余が過ぎました。 お亡くなりになられた方々に心よりお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に謹んでお見舞い申し上げます。
甲南大学もかつて阪神大震災により被災しましたが、色々な方々のご支援を得て今日に至っております。関係者一同、今も感謝の気持ちを忘れずに業務にあたっております。
さて、もうすぐ防災の日(9月1日)を迎えるということもあり、これから数回にわたってポートアイランドキャンパスの防災について書きたいと思います。1回目の今回は、甲南大学では災害に対してどのような対応をしているのかについて、岡本キャンパスの防災管理責任者であると同時に学園各キャンパスの統括防火管理責任者である狭間管財部長に、話を聞いてきました。
(今年2月に竣工した甲南大学防災センター)
-ちょうど本年、防災センターができました。
「2月25日、岡本キャンパスに防災センターを竣工しました。センターは岡本キャンパスの防災力、セキュリティを高めるため、防火・防災、セキュリティ・施設管理に関する情報とスタッフを一元化し、有事の対策拠点となる施設となります。こちらを拠点として、当面、岡本キャンパスを中心とした防災体制を強化しますが、将来的にはポートアイランドキャンパスなど、全キャンパスの司令塔となることを構想しています。」
-地震など天災を想定しているのですか。
「天災と防犯をカバーする考えです。天災については地震のほか、ポーアイランドキャンパスや六甲アイランドキャンパスでは津波に備える必要がありますし、岡本キャンパスと中高の芦屋キャンパスでは、土砂災害への備えが必要だと思っています。防犯面では非常押し釦の設置、防犯カメラの設置、警備員による巡回強化などの対策を取っています。」
-災害が起こった場合はどのように行動すればいいのでしょうか。
「本学ではほとんどの建物の耐震化が済んでいますし、緊急地震速報システムが設置されています。建物が倒壊するリスクはかなり低いと考えられますので、とにかく今いる場所で安全を確保することが大切です。あわてて避難する方がガラスの飛散や落下物による怪我などかえって危険だと思います。」
-ポーアイキャンパスはまた岡本と事情が違いますね。
「薬品を扱っていることから火災の発生リスクが高いことと、津波による被害が想定されることですね。火災だけであれば、落ち着いて屋外に避難すればいいのですが、火災と津波が同時に発生した場合は別の避難場所を確保する必要があります。現在、近隣の高い建物を有する団体と災害時の連携協定を結ぶべく折衝を行っています。
また、帰宅困難となった学生や教職員のために、ポーアイキャンパス独自の備蓄を早急に整えることも必要だと思っています。阪神淡路大震災のときに比べてキャンパスが増えていますので、それぞれのキャンパス独自に防災力を高めるとともに、岡本キャンパスを拠点に連携できるようにしておく必要があります。教職員が防災に関する知識、スキルを身につけることも重要です。」
また、帰宅困難となった学生や教職員のために、ポーアイキャンパス独自の備蓄を早急に整えることも必要だと思っています。阪神淡路大震災のときに比べてキャンパスが増えていますので、それぞれのキャンパス独自に防災力を高めるとともに、岡本キャンパスを拠点に連携できるようにしておく必要があります。教職員が防災に関する知識、スキルを身につけることも重要です。」
-ありがとうございました。
私も海に近いことには漠然と不安を覚えます。実際のポーアイキャンパスの災害想定がどのようになっているのかについて調べてみましたので、次回ご紹介したいと思います。