この夏に発売される携帯電話はスマートフォンが主流だそうですね。おかげで、スマートマテリアルと聞いて「スリム体型の新素材?」と勘違い人も減るかもしれません。
そうです、この場合のスマートというのは「かしこい」とか「機知に富んだ」とかを意味します。でも、「かしこい新素材」「機知に富んだ新素材」って、何でしょう?
それは「あたかも知能を持っているかのように、周辺環境に応じて機能を発揮する」新素材のことです。インテリジェントマテリアルとも呼ばれます。
未知のことを明らかにしたり、未知のものを創り出すことにチャレンジするFIRSTの3年生実験。
中堀君の前期の研究テーマは、周りに「環境汚染物質」があると形を変える「高分子素材」の開発です。
(先日のオープンキャンパスでこの内容をポスター発表してくれました。真ん中が中堀君。)
“企業秘密”的な部分が多く、詳細はここでは明らかにできませんが、この高分子素材は、ある環境汚染物質を識別して(かしこいでしょ?)、その汚染物質の存在を、自らの形を変えることによって私たちに知らせてくれるのです。
この新素材開発がうまくいけば、例えば、棒状のプラスチックのようなものを、水の中に“ぴちょ”と浸けて、形が変わるかどうかを見てやれば、河や湖の水や、野菜や果汁の中に、汚染物質があるかどうかがわかる、というわけですね。