自分自身の授業の手応えを振り返ったり、他の教員の授業の様子を見聞きして、よく感じることがあります。それは、FIRSTの学生たちは「考えることが好き」ということです。
彼らの生まれ持った資質もあるでしょう。
それと同時に、我々も、大学での教育、特に高校から大学への接続教育では、「暗記型から思考型へ」の転換を強く意識して指導を行っています。「考えること」が学生たちの習慣となるよう工夫している我々にとって、考えることが好きな学生多いというのは、とても嬉しい傾向です。
その工夫の一つが、前試問。
1年・2年の学生実験では、学生たちは、実験日までに担当教員のところに行って、「実験に必要な知識を身につけていること」、さらに、「それらの知識を実験に応用できること(知識をもとに考えられること)」を、教員とのやりとりを通じて示さなければなりません。これが前試問です。
(通りすがりに廊下から見た、ある日の前試問の様子)
テキストに書いてある手順通りに操作を進めればOK、というわけではないんですね。
このような機会を通じて「考える力」を身につけていくので、さらに考えることが楽しくなるのでしょう。
つい先日のこと。学生から鮮烈な質問がありました。
「○○先生の○○の授業のことで悩んでいるんです。説明が丁寧すぎて、あまり考えることがないんですけど、私、それでいいんでしょうか。」
その授業で丁寧な説明が必要な理由と、さらに深く考えるとすれば「こういうポイントがある」ということを答えましたが 。。。 いやぁ、嬉しすぎる質問でした。