今日は2年生の学生実験の様子を紹介します。
フロンティアサイエンス学部では水曜と木曜の午後が2年生の学生実験の時間帯です。
(ちなみに、学生実験というのは、主に1−2年生がテキストに沿って行う実験のことで、
主に3−4年生が研究室で行う「研究活動」での実験と区別するために使う用語です。)
1クール(5週間)につき、3つの実験テーマから1つを選択する方式になっています。
こちらは有機合成の実験。
化学反応によって有機化合物をつくります(専門用語で「合成する」といいます)。
(マグネティックスターラーという磁石の力で撹拌する装置を使って、薬品を混合していきます。)
(ロータリーエバポレーターという装置を使って、溶媒を蒸発させて、固体の色素を得ます。)
医薬品や診断試薬といった、役に立つ有機化合物を合成する力をつけるための基礎トレーニングです。
今日はたまたまビーカーを使った簡単な反応で、見栄えがしませんが・・・。
合成した化合物は、なかなか面白いんですよ。
(同じ色素でも、溶かす溶媒によって色が変わる。)
温度や溶媒によって色が変わる「クロミズム」という性質をもった色素です。きれいです。
分子が、その周囲の環境によって色を変えるという性質は、からだの中や自然環境中の異常(つまり病気や環境汚染)を見つけるのにも役立ちます。
フロンティアサイエンス学部には、ガンやアルツハイマー病などの異常を、
色の変化で知らせてくれる色素を研究している研究室もあるんですよ。
「水曜と木曜は2年実験の日(2)」に続く